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【プレゼントあり】冬じたくの季節になったら(3歳〜)

2012年11月1日 16:59 | 約8分で読めます
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「たのしいふゆごもり」 片山健・絵 片山令子・作


くまの親子は、木の実とりに、はちみつとり、魚とりに、綿つみと、冬ごもりの準備に、森にでかけます。

お母さんぐまのようには、うまくいきませんが、見よう見まねで、他の動物の子どもたちと遊びながら、こぐまもお手伝い。

こぐまに、いつも優しい言葉をかけるお母さんぐまですが、はちみつや魚を取る、その姿は豪快で、思わず「母は強し!」と叫んでしまいそうです。

おうちに帰ってから、お母さんぐまはお夕飯のしたく、こぐまは自分がとったお魚が暖炉で焼けるのを見ています。食後は、はちみつ入りのお茶を飲みながら、お母さんぐまは、こぐまに約束したぬいぐるみを作ってくれます。こぐまの取った木の実や綿を使って出来上がっていくぬいぐるみに、こぐまはちょっと誇らしげ。外はいよいよ雪が降ってきました。

たのしい冬ごもりの始まりです。

美しい挿絵と親子の言葉のやりとりが微笑ましく、冬じたくに入るこの時期に読みたい1冊です。

 

吉祥寺にトムズボックスという絵本の専門店があって、そこの小さな壁で毎月、だれかしらの個展がされています。その月は、絵本作家、片山健さんの展示でした。

私は数々の絵本の中で、この絵本「たのしいふゆごもり」を初めて、手に取ったのでした。表紙の絵の美しさに目を奪われ、めくるとさらに、予想以上の美しい世界が広がりました。

先日、ラジオで「感動するとはどういうこと?」というテーマを話題にしていて、あるミュージシャンが「それは良いイミで期待を裏切られたときではなかろうか」と話していましたが、まさにそのときの私は、予想をしていなかった(予想以上の)良い絵と、文との出会いに感動、興奮したのでした。

文を書かれているのは、健さんの奥様でもある片山令子さん。そのとき、初めて令子さんの文に触れ、その文体に一目惚れしたのでした。

自然と声に出して読みたくなる。そんな文体なのです。

それから片山令子さんの作品を探しては読むようになり、ますます好きになり、気にかけていた作家さんでした。

あるとき、片山令子さんの講義を聞く機会があり、これは行かなければ!とわくわくしながら神田にある岩波ホールに出かけていきました。

令子さんはイメージ通りの静かな語り口で、まず集まった私たちに丁寧にお礼を述べ、(意外とそういうこと言う方いないのです)長新太さん画、令子さん文の「ふしぎふしぎ」という絵本を朗読して下さいました。

その場で令子さんの作品の絵本を販売していたので、その「ふしぎふしぎ」を購入しようとしたところ、それはないと言われ、残念がっていると横で聞いていた令子さんが「私のでよければ」とその朗読していた絵本をゆずってくださったのです。(もちろん買ったのですよ)

帰宅してから、おもむろにページをめくると、出版社から令子さん宛に送られてきた重版のお知らせの紙が1枚ぺらりと挟まったままで、そこに令子さんのご住所が記載されていたのです。

実は講義の中で、昔令子さんがファンレターを山のようにもらっていた頃、ポストを開けたお父様が、はらはらと舞落ちるファンレターを見て、「まるで雪が降ってくるようだね」とおっしゃって、そのことがとても印象的だったというようなことをお話になっていました。それを聞いて、私もファンレターを令子さんに出してみたいなあなんて思いながら、聞いていたのです。

なので、この住所の記載されたこの紙がまさに「ふしぎふしぎ!」これは、ファンレターを書いても良いってことかしら!と都合よく解釈し、その重版のお知らせの紙をお返しするという名目で?生まれて初めてファンレターなるものを書いたのです。なにせ、文を書く方へのお手紙!それは緊張しました。もちろんお返事がくるなんて、考えてもいなかったので、数ヶ月後に、丁寧な手書きのお手紙が届いたときは、それはそれは、感動しました。

そして、令子さんの言葉や行動の一つ一つが全部つながっていて、こういった素敵な文の絵本を作りあげているのだと、とても納得したのです。

真に感動するということは、そうそうあるものではありませんが、これから育っていく子どもたちにも、自分で行動し、感じる感動を味わって欲しいなと思います。

ところで、私は集中して制作に入るときは、ふゆごもりならぬ、ひきこもりに入ります。そんな時は、豆から引いたコーヒーを多めに入れて、ミルクをたっぷり温めて、コーヒーに注ぎ、ちょっとつまめるお菓子を持ち込みます。

それから、お気に入りのアルミの水入れの水をきれいなものにして、使い勝手の良い、ラファエロの筆を並べ、愛用のちょっと厚めのまっさらなワトソン紙に向かいます。たのしい、たのしい?ひきこもりです。

これをみなさんが読んでいる頃まさに、11月16日から始まる個展の準備でひきこもっていることでしょう。茅ヶ崎での展示です。よかったら来て下さいね。

 

<Aki個展>
Taiyo no kodomotachi – たいようのこどもたち
期間:11/16(金)〜27(火) 10:00 – 18:00
※21(水)、22(木)はお休みです。
場所:Kalokalohouse(カロカロハウス)
http://www.kalokalohouse.net/

新作絵本の原画展です。
2013年オリジナルカレンダーの販売もあります♩

 

★片山令子さんの作品★

ふしぎふしぎ・・・おはなしもふしぎふしぎですよ。

おひさま(のうさぎシリーズ)・・・声にだして読みたくなります。

もりのてがみ・・・お手紙っていいですね。

おつきさまこっちむいて・・・令子さんが自分のお子さんとの実話をお話しにしたという絵本

 

NPO法人セカンドブックアーチ

NPO法人セカンドブックアーチについて

読まなくなった不要な本、またはもう読まないけれど捨てられない大切な本を地域のために役立てたいとの思いから、2007年より茅ヶ崎にて活動を開始。本をこよなく愛するスタッフで構成されており、本というものは読み終わった後に捨ててしまう、売ってしまうといった、たんなる消費物ではないと信じて活動しています。
寄付可能な本は、児童書・単行本・古書・各種参考書など様々。詳しくはホームページをご覧ください。

ホームページ:http://www.npo-sba.com

Filed in: あの子の絵本箱

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文:

1978年生まれ。茅ヶ崎に育つ。 大学時代に死生学に興味を持つ。セツ・モードセミナー卒業。 パレットクラブ絵本コース卒業。絵本ワークショップ「あとさき塾」「チャブックス」に参加。 2005年より、個展等にて作品を発表。第7回逗子市手作り絵本コンクール「優秀賞」受賞。 『てがみぼうやのゆくところ』にて、第35回講談社絵本新人賞受賞。本作がデビュー作となる。 加藤晶子ホームページ「アトリエメクル」 http://atelier-mekuru.com 「てがみぼうやのゆくところ」加藤晶子作 講談社 定価1300円(税別) 書店、amazon等にて販売中

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