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【プレゼントあり】もう、はるだよう 3歳から

2013年4月3日 13:20 | 約7分で読めます
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たいへんなひるね

「たいへんなひるね」 さとうわきこ さく・え
こどものともセレクション福音館書店

4月がやってきました。ばばばあちゃんは、ハンモックを取り出してひるねの準備。ところが外にでると、4月だとういうのに雪がふっているではありませんか。どんどん降ってくる雪に、ばばばあちゃんはラッパを取り出し叫びます。「もう、はるだよう〜」その音に森の動物たちも目覚めて集まってきました。それでも冬はしぶとくいなくならない。そこでばばばあちゃんの奇想天外な方法で冬を追っ払うことに。そのダイナミックな方法が絵本いっぱいに広がって・・・さあ、春がやってきて、ばばばあちゃんはおひるねができるのでしょうか。

 

プレゼント

 

 

絵本をもっとめくってみる

作者のさとうわきこさんはこの「ばばばあちゃん」シリーズを何作も手がけています。いつも元気いっぱい、どっしりかまえて、動物の子どもたちと展開されるお話はどれもユニーク。静かに家のなかで揺り椅子に揺られながら編み物をしたりして、優しくみんなを悟す・・・なんてことはしません。だれよりも子どものように天真爛漫なばばばあちゃん。子どもの心で一緒になって遊んでくれる、楽しんでくれる、子どもたちは、こんなおばあちゃんを求めているのかもしれませんね。他のシリーズも是非読んでみてください。ばばばあちゃんのファンになってしまいますよ。

 

この絵本を読んでいたら「春眠暁を覚えず」という漢詩を思い出しました。春の夜は眠りは心地がよいので、朝が来たことにも気づかず、つい寝過ごしてしまうという意味です。変な理屈ですが、いつまでも冬が立ち去らなかったのは、やってきた春の温かな気候に冬すらも思わず、うとうとして立ち去るのを忘れてしまったのかもしれないですね。

 

にしまきかやこさんの「はるかぜさんといっしょに」という絵本がありますが、これはとても気持ちいい絵本です。こんちゃんという男の子がさくらの木の下で絵本を読んでいる。するとはるかぜさんがさくらのはなびらをとばす。「どこまでとばすの?」と聞くと、「どこまでかな」と答えるはるかぜさん。こんちゃんははなびらを追ってはるかぜさんのあとについていく。すると町中の人がはるかぜさんについてくる。すごくたくさんの人です。

 

なんだかわからないけどついていってみよう。春ののどかな気候に町の人のこころも余裕があってのんびりしている感じがとてもいい。そして最後は丘の上について、みんなで丘の上でおひるねをするというお話です。奇想天外な展開はないのですが、春になると読みたくなります。

 

子どもの頃に風に吹かれて落ちてくるさくらの花びらを帽子いっぱいに集めて遊んでいたことを思い出しました。風に舞って落ちてくる花びらをうまくキャッチするの、意外と大変なんですよね。

 

名作なところでは「はなをくんくん」という外国の絵本。森の動物たちが春の匂いをかぎつけて、穴ぐらからはい出してくる絵本です。原題は「The happy day」。春は幸せな象徴でもあるんですね。

 

2010年に出版されたばかりですが、かとうあじゅさんの「じっちょりんのあるくみち」という絵本はすごく好きな絵本です。実は最初、作家名とタイトルだけ聞いていてその響きから全く想像できなかったのですが、結果私は何冊も買って特に子どもがいる友人にプレゼントしました。私たちが住む町のあちこち、(塀のすきまや、コンクリートの地面の隙間)に咲いている小さな植物たち。この植物たちは実は「じっちょりん」という虫?妖精?不思議な生き物が地道に種を植えているからなのです。それもじっちょりんの家族が!描かれている植物は全て実際にある植物で(さりげなく植物の名前も書いてあります)、生えている場所にもリアリティーがあります。でも、絵は丁寧ながら色鉛筆の柔らかいタッチでじっちょりんという生き物が存在する世界観を壊さずに、本当に「じっちょりん」はいるんだ!と思わせてくれるのです。普段何気なく目にしながらも見過ごしていた植物たちにも「あ、じっちょりん!」と思わず、目がいくようになると思いますよ。

 

植物図鑑のようにこの花はいつの時期に咲いて、なんという名前で・・・というのも良いですが、そんな風に現実と夢をつないでくれる、現実に夢を与えてくれるのも絵本ならではの大きな役割だと思います。

 

ばばばあちゃんが、冬を追っ払ってくれたことですし(笑)はるの匂いをかいでみなさんも外に出て、はるかぜさんやじっちょりんと遊んでみてくださいね。

 

絵本バックナンバー

 

 

ばばばあちゃんシリーズ 福音館書店

どろんこおそうじ―ばばばあちゃんのおはなし こどものとも傑作集 (83)

すいかのたね―ばばばあちゃんのおはなし こどものとも傑作集

あひるのたまご―ばばばあちゃんのおはなし (こどものとも傑作集)

そりあそび―ばばばあちゃんのおはなし (こどものとも傑作集)

 

文中の春の絵本

はるかぜさんといっしょに にしまきかやこ さく・え こぐま社

はなをくんくん マーク・シーモント え

じっちょりんのあるくみち かとうあじゅ さく・え 学研

プレゼント

 

NPO法人セカンドブックアーチ

NPO法人セカンドブックアーチについて

読まなくなった不要な本、またはもう読まないけれど捨てられない大切な本を地域のために役立てたいとの思いから、2007年より茅ヶ崎にて活動を開始。本をこよなく愛するスタッフで構成されており、本というものは読み終わった後に捨ててしまう、売ってしまうといった、たんなる消費物ではないと信じて活動しています。
寄付可能な本は、児童書・単行本・古書・各種参考書など様々。詳しくはホームページをご覧ください。

ホームページ:http://www.npo-sba.com

Filed in: あの子の絵本箱

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文:

1978年生まれ。茅ヶ崎に育つ。 大学時代に死生学に興味を持つ。セツ・モードセミナー卒業。 パレットクラブ絵本コース卒業。絵本ワークショップ「あとさき塾」「チャブックス」に参加。 2005年より、個展等にて作品を発表。第7回逗子市手作り絵本コンクール「優秀賞」受賞。 『てがみぼうやのゆくところ』にて、第35回講談社絵本新人賞受賞。本作がデビュー作となる。 加藤晶子ホームページ「アトリエメクル」 http://atelier-mekuru.com 「てがみぼうやのゆくところ」加藤晶子作 講談社 定価1300円(税別) 書店、amazon等にて販売中

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