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【プレゼントあり】離乳食がはじまったら♪食べる喜びを感じる絵本

2012年8月1日 11:26 | 約9分で読めます
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「おさじさん」 松谷みよこ 著 / 東光寺啓 え
対象年齢0歳~

「おやまをこえて のはらをこえて おさじさんが やってきました。」

おさじさん!今はなかなか 言わないのかもしれませんが、これはスプーンではない!

おさじさんという言葉がぴったりなのです。

赤ちゃんに絵本などわかるわけがない。そんな時代に赤ちゃん絵本を確かなものにした松谷みよ子さんの美しい文が、リズミカルにお話の世界へいざないます。

おさじさんは、うさぎのぼうやが、おかゆを食べるお手伝いをするために、とことことことやってきます。あっつあつのおかゆを「(おさじなんて)いらないの。ひとりでたべるよ。」と強気なうさぎのぼうやですが・・・さてさてどうなることやら!

ちょうど離乳食をはじめるお子さんやひとりでおさじを持って食べ始めるお子さんにぴったりの絵本です♪

決して、おさじを使いましょう!といった教育的な絵本ではありませんので、もっと大きなお子さんでもこの愛らしい絵で十分楽しめます。

食は小さい子どもたちにとって楽しくて、嬉しくて、とっても大事なこと。

食べる喜びをこの絵本とともに、より楽しいものにしていきたいですね。

 

 

先日、友人が「おもしろいから読んでみて」と3冊の文庫本を貸してくれました。

「ちいさいモモちゃん」「モモちゃんとアカネちゃん」「アカネちゃんのなみだの海」

それは、今回ご紹介した松谷みよ子さんの児童文学作品でした。

 

帯に書かれた「結婚とは離婚とは・・・・」という文章に少々嫌悪感を感じながらも(内容というより帯の表現の仕方がなんだか商業主義的な匂いがぷんぷんしていたので)聞いたことあるなあという程度でパラパラと読み始めると、忘れかけていた記憶が少しずつよみがえってくるのを感じました。

読んだことがあるという記憶ではありません。それは子供の時に出会った、見えていたはずであろうものたちの、うすらぼんやりとした懐かしい記憶でした。

 

生まれてからしばらくの赤ちゃんというのは、視力があまりよくないそうですね。(遠くのものはあまりよく見えない)なのに、明らかに遠くの何かをよく見つめています。

この物語に登場する靴下のタッタちゃんやタアタちゃん、お話のできる猫のプー、子守もしてくれる、おいしいもののすきなくまさん・・・。

 

この間、保育園で出会った4歳の男の子は、近くの境内の軒下に「かいじゅうがいる、まっくろくろすけを見た!」と言っていました。そういうものが視力の弱い赤ちゃんやまだ小さい子どもたちには確かに見えているのですね。

大人になっていつの間にか見えなくなってしまった、忘れてしまったものたちに、子ども時代の私たちは確かに守られていた。思い出したのはそんな記憶でした。

 

さて、この本ではモモちゃんと妹のアカネちゃん、二人の子どもが産まれてからから小学生の頃までの日々の出来事が描かれています。

お話の中では現実と非現実の世界がうまく同居していて、全く違和感を感じさせません。そこがすごい!それはきっと子どもにとってはどちらも現実だからなのでしょう。

よいことばかりではありません。ちょっと恐ろしい出来事、死神や影をなめてとってしまう恐ろしいウシオニ、親の離婚なんてものまでお話の中にはでてくるのです。

 

それなのに、私の周りには小さい頃、モモちゃんシリーズのお話が大好きだった!という友人が何人もいたのです。

その頃の等身大の自分とちょうどシンクロし、感情移入できる内容だったからのようです。

 

初版で出版されたのは児童用に6巻からなり、人形の写真の表紙がとても愛らしいのです。

私が子ども時代にこの本に出会っていたら!そう思わずにいられない作品です。

まだ字の読めない子どもには大人が読んであげるとよいと思います。

 

そして、児童文学とあなどるなかれ。是非、お父さんやお母さんにになったばかりの方々にも読んでいただきたい。

子どもが突然泣き出したり、怒り出したり、物をなげたり・・・唐突に思える行為にも彼らなりの理由があるのだ。この本を読むと痛切にそれを感じます。ただ、その伝え方がまだよくわからず、不器用なだけなのです。いきなり叱るのではなく、一呼吸おいてその理由を聞いてあげよう。想像してみよう。そんな気持ちに自然とさせられるはずです。でもそれは、この本を読むことで、子どもの気持ちになれるからではなく、自分自身が、その頃の子どもの気持ちに戻れるからなのだと思うのです。

 

私が数年前まで通っていた絵本のワークショップで、お話に行き詰ると「子どもの気分を思いだすこと。それもノスタルジックであってはならない。」ということをよく言われました。子どもの気分!どうしたらなれるのか、いろいろな方法を試みましたが、このモモちゃんシリーズはまさに、子どもの気分になれるきっかけを作ってくれたように思います。

大人向けには20代以上の方に読んでもらいたいと2011年に酒井駒子さんの表紙で改訂されたコンパクトな文庫が、漢字も適度に使われているので読みやすいかもしれません。

 

ちなみに私が薦められて読んだのは酒井さんの表紙のタイプですが、読み進めるうちに今は子ども用に書かれた、1964年に出版された初版本(その後復刻版もいくつかでているみたいですが・・・)をもう一度読んでみたいと思っています。

また、文中にはいくつものお話や童謡が盛り込まれているのですが、お母さんが子どもたちに、絵本ではなくお話しを語り継ぐシーンが何度もでてきます。

その中には松谷さんが手がけた絵本を思わせるもの、そう『おさじさん』もまさにこの文中に登場するので、そんなところも楽しい物語です。

また、文字がある以前に存在した、この『語り継ぐ』という行為に今興味をもっているところですが、それはまた別の機会にお話ししたいと思います。

 

★ 松谷さんが手がけたほかの絵本 ★

モモちゃんとアカネちゃんの本(1)ちいさいモモちゃん (児童文学創作シリーズ―モモちゃんとアカネちゃんのほん)
シリーズ第1巻

ちいさいモモちゃん (講談社文庫)
酒井駒子さんの絵で復刻 大人向け

いないいないばあ (松谷みよ子あかちゃんの本)
松谷さんが初めて手掛けた名作あかちゃん絵本

のせてのせて (松谷みよ子あかちゃんの本)
おさじさんと同じ東光寺さんの絵が素敵!

NPO法人セカンドブックアーチ

NPO法人セカンドブックアーチについて

読まなくなった不要な本、またはもう読まないけれど捨てられない大切な本を地域のために役立てたいとの思いから、2007年より茅ヶ崎にて活動を開始。本をこよなく愛するスタッフで構成されており、本というものは読み終わった後に捨ててしまう、売ってしまうといった、たんなる消費物ではないと信じて活動しています。
寄付可能な本は、児童書・単行本・古書・各種参考書など様々。詳しくはホームページをご覧ください。

ホームページ:http://www.npo-sba.com

Filed in: あの子の絵本箱

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文:

1978年生まれ。茅ヶ崎に育つ。 大学時代に死生学に興味を持つ。セツ・モードセミナー卒業。 パレットクラブ絵本コース卒業。絵本ワークショップ「あとさき塾」「チャブックス」に参加。 2005年より、個展等にて作品を発表。第7回逗子市手作り絵本コンクール「優秀賞」受賞。 『てがみぼうやのゆくところ』にて、第35回講談社絵本新人賞受賞。本作がデビュー作となる。 加藤晶子ホームページ「アトリエメクル」 http://atelier-mekuru.com 「てがみぼうやのゆくところ」加藤晶子作 講談社 定価1300円(税別) 書店、amazon等にて販売中

このページに関するつぶやき(6ツイート

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  2. 【絵本プレゼントあり!】松谷みよこ著、対象年齢0歳からの絵本「おさじさん」のレビューを公開しました!もちろん今回も絵本のプレゼントがありますよ!

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  3. わーい松谷みよ子さん!(@゚▽゚@)(なくしてたモモちゃん3巻みつけたよ(*^_^*)♪) RT @akiehon: FuBoLaBoちがさき、8月の絵本レビューがアップされましたあ( ´ ▽ ` )ノ
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