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くせになる画風 2歳〜

2013年6月6日 10:46 | 約7分で読めます
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エンソくんきしゃにのる

「エンソくん きしゃにのる」 スズキコージさく
福音館書店 こどものともセレクション ★小学館絵画賞受賞

ページをひらくと、どこの国かと思わせる異国情緒漂う世界が、広がります。エンソくんは きしゃに乗って ひとりで おじいちゃんの ところまで遊びに行きます。駅のホーム、きしゃの中、たくさんの人ごみに緊張するエンソくん。きしゃは街の中を抜け、いくつもの駅にとまり、たくさんの橋を渡ります。淡々と進むかと思いきや、なんとたくさんのひつじたちが乗ってきて・・・。

スズキコージさんの力強く、くせになる画風は、細かいところまで楽しめます。エンソがくんが どこにいるかを探すのも楽しいですよ。

プレゼント

 

 

絵本をもっとめくってみる

この絵本を描いたスズキコージさんと初めてお会いしたのは、築地にあるパレットクラブという絵本講座で講師としていらっしゃったときのこと。なんて自由な大人だろう!と思ったものでした。子どもがそのまま大人になったようなおじさんでした。(絵本作家の男性は往々にしてみなそんな感じですが)その上、スズキコージさんは、とってもファンキー!!絵本が描きたい私たちの心もファンキーになって、楽しく描こうぜ!自由に描こうぜ!という気分にしてくれました。

 

何度か講師をして下さった講義の内容は、スズキコージさん作のお話に絵をつけてみるものだったり、(短いながらさすがなストーリーでした)みんなでお面を作って築地中をパレードするものだったり?!音楽をバックに、好きな画材で、好きな大きさで手作りの封筒を作るという授業もありました。これは切手こそ使わないものの、私の絵封筒(手作りの封筒に切手を使ってデザインした絵を描くというもの)の原点になっています。

 

正直、初めはスズキコージさんの画風がすごく好きだったというわけではないのですが、2008年、都内アートコンプレックスという場所で行われた「Holly zukin night」という展示で原画を見てから一気にファンに。もう地下に続く入り口の階段から、イラストが導いていて、中に入ってまたびっくり。かなり広いそのスペースに、足下から天井までびっしりと細部まで描かれた絵が展示されていて、それはもう圧巻でした。

 

しかもそれがいくつかに分かれた部屋全てに描かれていて奥のスペースにはライブペイントされた絵もありました。ドールハウスみたいなものや(お家がたのオブジェ?)観光地に行くとよくある顔をのぞかせて写真を撮れるものがあったり、とにかく楽しんでよっていうサービス精神(かどうかわかりませんが)が満載。しかもその全ての原画がどれも美しかった!ギャラリー=静かに絵を観るという概念を覆され、後にも先にも、今のところあんな展示は見たことないですね。ともかくすっかり、スズキコージさんの絵の魅力に取り憑かれ、その画風がくせになってしまいました。

 

それにしても原画の力ってすごい。やはり生の絵には印刷にはどうしてもでない迫力があるのですよね。絵本はめくれる形になって初めて成立するもので、手に取って読む絵本としてはそれでもう、充分だと思うのですが、機会があれば、是非原画展に足を運んでいただきたい。絵本でなくともよいのですが、原画を観て欲しいなと思います。

 

もちろん、それを観て何かを感じる、感じないというのは個々によってあると思うのですが、それは観てみないとわからない。もし、原画を観て、何か感じることがあるとしたらそれは、それはまたその絵本との、作家との出会いかもしれないですし、一つの感動でもあると思います。

 

さて、原画を見てから3年程たった2011年、逗子市が主体となって実施している「逗子市手作り絵本コンクール」というのに応募し、有り難くも「優秀賞」なるものを頂いたことがありました。審査員は逗子市民の方をはじめ、「魔女の宅急便」の原作者、角野栄子さんら。その一人がスズキコージさんで、表彰式で再会。といっても、ちゃんとお話したことがあった訳ではないので向こうは覚えていなかったのですが、「君の絵本、僕が選んであげたのよ。」といたずらっぽく言われ、光栄というか、嬉しかったのを覚えています。それを側で聞いていらした角野さんが「恩着せがましいわね〜」と笑ってらしゃいましたが。

 

ダイナミックでありながら、細部まで楽しく描かれたスズキコージワールド。

是非、他の作品もお試し下さい。

 

★スズキコージさんの絵本

とんがとぴんがのプレゼント (日本傑作絵本シリーズ)
ハリネズミのとんがとぴんががとってもキュート。ゆきげしきも素敵です。

ブラッキンダー (こどもプレス) (こどもプレス)
スズキコージさんの傑作。ファンキーな絵本。

つえつきばあさん
ふしぎな物語につい引き込まれます。

ウシバス (あかねピクチャーブックス)
ナンセンスなストーリーがとってもゆかい。

 

プレゼント

 

NPO法人セカンドブックアーチ

NPO法人セカンドブックアーチについて

読まなくなった不要な本、またはもう読まないけれど捨てられない大切な本を地域のために役立てたいとの思いから、2007年より茅ヶ崎にて活動を開始。本をこよなく愛するスタッフで構成されており、本というものは読み終わった後に捨ててしまう、売ってしまうといった、たんなる消費物ではないと信じて活動しています。
寄付可能な本は、児童書・単行本・古書・各種参考書など様々。詳しくはホームページをご覧ください。

ホームページ:http://www.npo-sba.com

Filed in: あの子の絵本箱

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文:

1978年生まれ。茅ヶ崎に育つ。 大学時代に死生学に興味を持つ。セツ・モードセミナー卒業。 パレットクラブ絵本コース卒業。絵本ワークショップ「あとさき塾」「チャブックス」に参加。 2005年より、個展等にて作品を発表。第7回逗子市手作り絵本コンクール「優秀賞」受賞。 『てがみぼうやのゆくところ』にて、第35回講談社絵本新人賞受賞。本作がデビュー作となる。 加藤晶子ホームページ「アトリエメクル」 http://atelier-mekuru.com 「てがみぼうやのゆくところ」加藤晶子作 講談社 定価1300円(税別) 書店、amazon等にて販売中

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