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【プレゼントあり】やっぱり素敵なちびくろ・さんぼ 3歳〜

2013年9月4日 11:05 | 約6分で読めます
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ちびくろさんぼ

あるところに かわいい くろい 男の子が いました。 名前は ちびくろ・さんぼ。

お母さんに 作ってもらった 赤い うわぎと 青い ズボン、お父さんが買ってきてくれた くつと みどりのかさを 持って ジャングルへと 出かけます。

そこで 出くわすトラたちに 食べられてしまう代わりにと 次々と 身ぐるみを はがされて しまいます。ところが トラたちは 自分が ジャングル中で 一番立派だと ケンカを 初めてしまいます。

お互いのしっぽに かみついたまま 木の周りを ぐるぐると まわりはじめ、しまいにはあんまりまわったので なんと、トラたちは バターになってしまったのです!

残された うわぎや ズボンを元通りに 手に入れた さんぼは そのバターでお母さんに たくさんの ホットケーキを 作ってもらって たらふく食べるのです。

えー!トラがバターに?!有り得ないのに妙に説得力のあるこの展開。

うんうん、こんなにまわったらバターになっちゃうかもね!時代を超えてもやっぱりおもしろい。

さんぼが 食べたホットケーキの 枚数にも ご注目!

 

プレゼント

 

 

 

絵本をもっとめくってみる

私たち大人にとって、「ちびくろ・さんぼ」は懐かしい絵本であるとともに、「人種差別」にあたるとして絶版となった絵本であることも、記憶にまだ新しいことではないでしょうか。 もともと、スコットランド人のヘレン・バンナーマン夫人がインドに滞在中、イギリスに住む自分の子どもたちの為に書いた絵本で、イギリスの出版社により刊行されました。しかし、著作権が曖昧だった為に、アメリカでは海賊版が多く出回ることになります。内容はインド少年である主人公がアメリカに住む黒人の男の子に改変された物が多く、このことがちびくろさんぼという表現、少年の着る服の色のセンスやホットケーキをたくさん食べるシーンが黒人が大食らいであることを馬鹿にしているなどと人種差別問題を引き起こすきっかけとなりました。

 

しかし、当時のアメリカ人の多くがトラを見た事がなく、舞台はアフリカの設定でありながら、インドのトラの登場は改変されずに、残ったのです。
ちょっと話は変わりますが、香川県金比羅山の表書院に円山応挙が残した「虎の間」のふすま絵がありますがこれは当時応挙が見た事のないトラを想像で描いたためにネコのような、どこかアンバランスな?トラが描かれています。今のように動物園やテレビやネットなどのない時代、見た事のない動物を描くというのは竜のように幻の獣を描くような感覚だったのかもしれません。それでも実際に見たふすま絵のトラはすごく迫力があり圧巻でした。

 

さて、このちびくろ・サンボに出てくるトラは見た事がないという理由で改変が免れましたが、やはりこのお話に出てくるバターになってしまう動物はトラであって欲しいと思いますので、どのような理由であれ、トラの下りが改変されずに残ったことはとても幸運だったと思います。

 

話を戻して・・・ちびくろ・さんぼの「さんぼ」という表現は一般的な人名であるというものや、差別的な意味よりも良い意味があると書かれた文献などもありますし、その他の差別的といわれる理由はどう考えてもあげ足取りとしか思えないなあ、そんなこと言ったら絵本的な要素がどこにもなくなりこの絵本だけを差別的だと扱うのはおかしいぞという気がしてしまいます。

 

といっても、私がこの「ちびくろさんぼ」のお話を今回のプレゼントに選んだのはこの問題を掘り起こすことではなく(もうお偉い方達がいろんな議論を戦わせてきたのですから、ここで今さら私が口を挟むことでもありません。)自分自身が子ども時代に面白く読んだ絵本であること、原作者が一人の母親として子どもを喜ばすために愛情を持って描かれた絵本であること、やはり今読んでも私たち大人も含め、子どもたちの想像力を多いにかき立てる、素晴らしいストーリーであること。それだけのことなのです。どうぞ、お子さんと一緒に純粋にこのお話を楽しんでいだけたらと思います。

 

*日本では1953年に岩波版が出版され120万部以上を売上げましたが、1988年人種差別問題で自主規制という名の絶版、2005年瑞雲舎から復刊され5ヶ月で15万部を売り上げました。今回プレゼントさせていただくのはこの瑞雲舎版です

 

★いろいろなちびくろさんぼ★

ちびくろさんぼのおはなし

作者のヘレン・バンナーマン自身が描いた原著

ちびくろ・さんぼ2

さんぼにふたごの弟が・・・。続編です。

ちびくろ・さんぼ3

プレゼント

NPO法人セカンドブックアーチ

NPO法人セカンドブックアーチについて

読まなくなった不要な本、またはもう読まないけれど捨てられない大切な本を地域のために役立てたいとの思いから、2007年より茅ヶ崎にて活動を開始。本をこよなく愛するスタッフで構成されており、本というものは読み終わった後に捨ててしまう、売ってしまうといった、たんなる消費物ではないと信じて活動しています。

寄付可能な本は、児童書・単行本・古書・各種参考書など様々。詳しくはホームページをご覧ください。

ホームページ:http://www.npo-sba.com

Filed in: あの子の絵本箱

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文:

1978年生まれ。茅ヶ崎に育つ。 大学時代に死生学に興味を持つ。セツ・モードセミナー卒業。 パレットクラブ絵本コース卒業。絵本ワークショップ「あとさき塾」「チャブックス」に参加。 2005年より、個展等にて作品を発表。第7回逗子市手作り絵本コンクール「優秀賞」受賞。 『てがみぼうやのゆくところ』にて、第35回講談社絵本新人賞受賞。本作がデビュー作となる。 加藤晶子ホームページ「アトリエメクル」 http://atelier-mekuru.com 「てがみぼうやのゆくところ」加藤晶子作 講談社 定価1300円(税別) 書店、amazon等にて販売中

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